「また火事か」で済まない事態に!? 聖地・聖新橋エリアで発生した火災、原因はまさかの『魔力漏電』の疑い!

火災で全焼した石造りの住宅の焼け跡。消防隊員が調査しており、壁の配管から青い魔法の火花が散っている様子。
激しく燃えた「エルドラド西新橋」の火災現場。壁の隙間からは、漏れ出した魔力が今も青白く発光している。

「朝のコーヒーと住宅火災、どっちが先か」なんて冗談が飛び交うほど、火の粉が舞うのが日常茶飯事の我らが異世界。だが、今回の火災はちょっと毛色が違うようだ。

2026年2月20日の午前10時ごろ、魔導集積都市・北カシワ市の閑静な住宅街「エルドラド聖新橋3丁目」で、民家1棟を全焼する火災が発生した。

この世界において、近所の家が燃えるのは「ああ、今日は湿度が低かったんだな」程度の日常風景である。実際、現場に駆けつけた近隣住民の魔導騎士(34歳・独身)も、「またかと思って、とりあえず予備の消火魔法を唱えながらスマホをいじっていた」と、実に意識の低いコメントを残している。

しかし、今回の件はそう単純ではなかった。北カシワ署によると、火元となった住宅の焼け跡から、通常ではありえない濃度の「変質マナ」が検出されたというのだ。

「最初はいつもの『火属性魔法の消し忘れ』だと思ったんですよ」と語るのは、現場検証を行った同署の火災調査官だ。「でもね、壁の裏の魔力伝導管(マナ・パイプ)が、まるでドロドロのチーズみたいに溶けていたんです。これは通常の火災じゃありえない。俗に言う『魔力漏電』の可能性が極めて高いですね」。

魔力漏電。それは、家庭内に引き込まれた魔素が、経年劣化した配管から漏れ出し、空間の静電気と反応して大爆発を起こす怪奇現象だ。北カシワ市役所の「魔導インフラ整備課」によると、この地区の魔法配管は築400年を超えており、行政も「そろそろヤバい」とは認識していたらしい。

「いや、点検は50年に一度やってるはずなんですけどね」と、窓口の担当者は遠い目をしながら語る。市は再発防止策を検討しているとのことだが、具体的な案は「全市民に耐火呪文を義務付ける」という、脳筋すぎる力技になりそうだ。

一方、この事態に専門家は懸念を示している。異世界エネルギー工学が専門のアルカディア大学・バルサス教授はこう警鐘を鳴らす。 「最近の家庭用ゴーレムや全自動ポーション撹拌機は、消費魔力が大きすぎる。古い規格の配管に最新の魔導家電を繋ぐのは、火竜の鼻先に導火線を置くようなものだ。皆、もっと自分の家のマナ漏れに敏感になるべきだ。クンクンと鼻を鳴らして、焦げたマナの匂いがしたらすぐに聖水を撒け」

ちなみに、家を焼かれた家主(ドワーフ・51歳)は、「火災保険で新しいドラゴン馬車を買うつもりだったが、漏電だと過失致死ならぬ『過失致火』で保険金が下りないかもしれない。マジで勘弁してほしい」と、焼け跡で頭を抱えていた。

いつもの火事だと思ってスルーしていたら、実はインフラの寿命でした、なんて笑えない。筆者のアパートも、最近壁の裏から「ギュイィィィン」という不穏な魔力音が聞こえるのだが、とりあえず見なかったことにした。

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